最近、何かと盛り上がりを見せている仮想通貨業界。
仮想通貨の活用の幅は、単なる通貨としての利用だけでなく、NFTやDAO、GameFi、DeFiなど様々な分野で利用されてきています。
そんな仮想通貨は、実は世界の株価や指数と連動しているということが噂されていました。でも実際に連動しているのかわからなかったので、本記事では、仮想通貨と世界の株価の関係性について詳しく解説していきます。
- 仮想通貨と株の4つの違い
- 仮想通貨と世界の株価の連動について
- 仮想通貨と他の資産との連動について
- 仮想通貨の相場分析は株価とセットで行うべき理由
改めて仮想通貨とは?
仮想通貨とは、現物が存在しない電子データの資産で、法定通貨のように国が管理しているものではないです。 すべての仮想通貨は主にブロックチェーンという仕組みで管理されています。
インターネット上での送金や決済に用いられ、世界中の取引所で法定通貨とまたは暗号資産同士の売買が行われています。
仮想通貨と株の違い
仮想通貨も株を同じようなものだと思っていませんか?
もちろんどちらも投資対象として見れるという点では同じですが、大きな違いがあります。
ここでは、仮想通貨と株の違いについて大きく4つ解説します。
仮想通貨と株の違いその1.歴史
仮想通貨が最初に誕生したのは2008年のことです。サトシナカモト(現在でも所在不明)という謎の人物が論文でビットコインの決済システムを提唱したのが始まりと言われています。
一方で株は約470年前にイギリスの合資会社「ロシア会社」によって発行されました。その後、株式会社というスタイルは普及し、今では当たり前の会社形式となっています。
このように、仮想通貨と株では歴史に大きな差があることが特徴的です。
仮想通貨と株の違いその2.取引時間
仮想通貨は株と比べて取引可能時間が長いのが特徴です。
例えば、日本の株の取引可能時間は以下の通りです。
平日のみ
前場:9:00-11:30
後場:12:30-15:00
空いている時間が平日のみなので、サラリーマンの方には取引が難しい時間帯となっています。
一方で仮想通貨は、時間の制約がなく24時間取引が可能です。
また土日も取り引きすることができるので、サラリーマンで忙しい方にも優しい投資となっています。
仮想通貨と株の違いその3.ボラティリティ(価格変動)
ボラティリティとは、価格が変動する幅を表す言葉です。
一般的に株価や指数よりも、ボラティリティが大きい、つまり、価格変動が激しいと言われています。
図
上記のように、10年で丸倍も価格が上昇し、他のアセットよりも上昇幅が大きいことが特徴的です。
もちろん、ボラティリティが大きいということは、下落幅も大きいということなので、注意する必要がありますが、適切な投資方法を行っていればある程度下落リスクも抑えられます。
仮想通貨と株の違いその4.税金
仮想通貨では、分離課税が導入されておらず、株のように税制面での優遇は現状ではありません。
株は、分離課税というほかの所得とは別で税を計算するスタイルが導入されています。特定口座を指定すれば、税率20.315%が課税されますが、源泉徴収のみで申告不要です。
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それに対して、仮想通貨は歴史が浅いこともあり、売却益は雑所得として扱われ総合課税で計算されるため、最大所得税率45%(課税所得4,000万円以上の場合)が適用されてしまいます。
ただ、FXと同様にいつか分離課税が導入されることを期待している人も多いです。
現に、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)と日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)の暗号資産(仮想通貨)業界2団体は2022年8月3日、2023年度の税制改正要望を金融庁へ提出しました。
しかし、FXが分離課税になるまでに約10年ほど時間を費やしているため、すぐに制度が変わるとは思いませんが、いつか税率が20%になれば、また大きく価格が高騰するかもしれませんね。
仮想通貨と世界の株価の連動について
仮想通貨と世界の株価は本当に連動しているのでしょうか。
もし、連動していれば株価が下がりそうなニュースやテクニカル分析がでたら要注意となりますよね。
仮想通貨の値動きを把握するにも、連動しているか否かは重要になってくるので、実際のチャートを用いて、注目してみていきましょう。
仮想通貨と全世界株式
仮想通貨と全世界株式についてはそこまで相関していないということがわかりますね。
やはり、米国株の割合は多いものの、他の先進国や発展途上国の影響が大きいですね。
直近では、仮想通貨は大きく下落しているものの、全世界株式はそこまで下落していないのがうかがえます。
仮想通貨とS&P500
仮想通貨とS&P500については直近の連動性が垣間見えます。
従来のチャートパターンでいうと相関しているところもあれば、していないところもあり、連動しているとは断言しにくいものでした。
しかし、直近の下落相場では上昇のタイミングと下落のタイミングが連動しており、土日に仮想通貨が下落すれば月曜日の米国株式市場が開くと下落するということが多いです。
仮想通貨とナスダック
仮想通貨とナスダックについては直近の連動性が垣間見えます。
こちらも、従来のチャートパターンでいうと相関しているところもあれば、していないところもあり、連動しているとは断言しにくいものでした。
しかし、直近の下落相場では上昇のタイミングと下落のタイミングが連動しており、土日に仮想通貨が下落すれば月曜日の米国株式市場が開くと下落するということが多いです。
また、ナスダックはS&P500とほぼ同じチャートパターンをしているため、仮想通貨とS&P500が連動しているのであれば、必然的にナスダックとも連動するということが言えます。
仮想通貨とその他の資産との連動について
ここまで、仮想通貨と株がどれだけ連動しているのかについてみてきました。
では、他の資産についてはどのような傾向がみられるのでしょうか。
仮想通貨と他の資産との連動性について解説いたします。
仮想通貨とドルインデックス
ドルインデックスとは、端的に言うと米ドルがどれくらい強いのかを表す指標です。
世界には日本円以外にもユーロやウォンなど様々な通貨が存在します。
ドルインデックスとは、それぞれの通貨に対してドルがどれだけの価値があるかを表しています。
仮想通貨とドルインデックスは、逆相関といえますね。
最近では、仮想通貨が下がっており、ドルインデックスは急激に上昇しています。
仮想通貨と米金利
こちらも、先ほどのドルインデックスと同様に仮想通貨と米金利は、逆相関といえますね。
最近では、仮想通貨が下がっており、米金利は急激に上昇しています。
仮想通貨と金(ゴールド)
仮想通貨と金(ゴールド)の連動に関しては何ともいえないというのが印象です。
なぜなら、金は現在安全資産として持っておくという投資家が多く、その目的がしっかりとあるからです。
チャートパターンだけを見ると相関しているとも見れますが、株価が下落した際に安全資産として買いが入っただけかもしれないので、何とも言えないのが正直なところです。
結論①直近の下落相場は仮想通貨と株価は連動している
3年間のチャートで見ると、一見仮想通貨とナスダックやS&P500と連動していないように見えるが、直近の下落相場では若干相関している可能性があります。
もっと短期でチャートを見てみるとわかりやすいのですが、ナスダックやS&P500が下がると、同時にビットコインも下落しています。
また、土日にビットコインが大きく下げた場合月曜日の株価や指数は下落傾向にあるため、最近では連動しているというのがわかります。
結論②仮想通貨と米ドル、米金利とは逆相関している
先ほどは打って変わって、仮想通貨は米ドルや米金利とは逆相関しているということがわかりました。
これは、株価と金利が逆相関するのと同じで、FRBが積極的に金利を上げて、金融引き締めを行うと株価が下落します。
直近の仮想通貨は株価と連動しているため、同時に仮想通貨も下落相場となってしまうのです。
まとめ:仮想通貨の相場分析は株価とセットで行おう
結論からわかる通り、仮想通貨と株価は連動する可能性が高いため、片方の相場分析だけを参考にしていると思わぬ出来事にあってしまいます。
普段からニュースや記事で調査をしている方は、ぜひとも仮想通貨と株価はセットで相場分析をすることを推奨します。
普段から調査なんて“めんどくさい”という方は、本ブログを参考にしていただければと思います。
仮想通貨と米国株についてまとめ記事を発信しておりますので、是非参考にしてください。
また、現在の下落相場で仮想通貨取引を始めてる方も多いと思います。
未開設の方は、ぜひ以下のおすすめの取引所から口座開設をし、取引を始めてみてくださいね!