2021年はNFTにとって変革の年となりましたが、相場が低迷している環境の中で2022年にはどのようなプロジェクトが成功したのでしょうか？
成長率、注目度、全体的な時価総額などを含む多くの評価基準によって、成功したプロジェクトを見ていきましょう。
そもそもNFTとは何なのか？
NFTトークンとは何かを理解するには、代替可能資産と非代替可能資産の違いを学ぶ必要があります。
代替可能資産とは、金、ビットコイン、石油、米ドルなど、相互に直接交換できる資産のことです。
非代替可能資産(以下NFTトークン)は、相互に交換できない資産のことです。
この非代替資産は、土地、アート、トレーディングカードなどの種類があります。ブロックチェーン上の非代替資産をトークン化することで、ユーザーは購入しているデジタル資産の信憑性を検証できます。
ただし、NFTトークン自体には価値がないことに注意することが重要です。NFTから発生する価値の多くは、現状は、ユーザーやメディアからの支持によるものです。
たとえば、CryptoPunk NFTはCryptoPunkアートと同じくらい価値があり、Decentralandの土地の区画は、土地の場所と大きさから価値を生み出します。
2022年に成功したNFTプロジェクト
では、実際に2022年に成功したプロジェクトを見ていきましょう。
①Axleinfinity
AxieInfinityは、NFT市場を牽引を続けているプロジェクトの一つです。
Axiesは、人気のあるブロックチェーンベースのゲームAxieInfinityをプレイするために使用されるキャラクターです。
ゲームをプレイするには3つのAxiesが必要です。プラットフォームがより多くのユーザーを引き付けるにつれて、Axiesの価格は自然に上昇します。
②Bored Ape Yacht Club
Bored Ape Yacht Clubは、NFTがオンラインアバターとして一般的に使用されているという点でCryptoPunksに似ています。
BAYCは暗号資産コミュニティでカルト的な人気を集めており、NBAのスーパースター、ステフィン・カリー選手などの著名なコレクターを魅了し、『The New Yorker』でも特集されました。
これらの象徴的な類人猿のNFTは、文化的な著名性と時価総額でランク付けされたトップのNFTプロジェクトであり続けています。
Bored Apesを所有する著名人は増え続けており、現在のフロアプライスは77ETH、マーケットキャップは81万ETHとなっています。
Bored Ape Yacht Clubは、NFT空間での地位を確固たるものにしています。
2021年4月に0.08ETHで初期鋳造されたこの10,000の強力な霊長類コレクションは、NFT空間を取り返しのつかないほど変えました。
このコレクションは、最も注目され、確立されたNFTプロジェクトを追跡するナンセンのブルーチップ・インデックスに掲載されています。
Bored Apeを所有することで、Twitterでのソーシャルフレックスだけでなく、様々なメリットが得られます。
Bored Apeのオーナーには、Mutant Ape Yacht ClubをはじめとするNFTの他のコレクションが何度も空輸されています。所有者のためのリアルイベントや限定商品もある。
③Azuki
ノスタルジックなアートワークが特徴のカウボーイやサムライなどの古典的なアニメをテーマにした10,000のNFTコレクションです。
Azukiは、わずか3分で3,000万円の取引量記録した、最も成功したNFTの1つです。
AzukiのNFTを所有すると、PFPだけでなく、The Gardenにアクセスすることができます。
Azukiのオーナーシップは、複雑なロードマップを持つ分散型メタバースブランドとして構築され、オーナーを旅へと誘います。
④World of Women(ワールドオブウーマン)
女性の表現、包括性、機会均等を称えるNFTコレクションです。
このコレクションは、様々な背景を持つ女性のデジタルアート作品10,000点から構成され、女性の表現に敬意を表しています。
Yam Karkaiによって作成されたこれらのカラフルな女性像は、OpenSeaで7万ETH以上の取引量を記録しています。
このプロジェクトは、世界的に女性の権利を支援するいくつかの人道的な取り組みを行ってきました。
そしてこのプロジェクトは、NFTスペースに多様性と女性の代表性をもたらしました。所有者はNFTの商業的権利を保持し、World of Womenコミュニティへアクセスすることができます。
⑤Silks(シルク)
Silksは、物理的なものとデジタルなものの境界線をなくした、プレイ・トゥ・アーンのメタバースゲームです。1万人の騎手のコレクション（シルク）がエコシステムへの入口となり、現実のサラブレッド競走馬を追跡するシルクNFT馬を購入することができる。
追跡した馬が繁殖したり、レースに勝ったりすると、NFTホルダーは報酬を受け取ることができます。この利益分配の仕組みと、ハイステークスな競馬の世界との直接的なリンクが、シルクを魅力的なプロジェクトにしているのです。
⑥Decentraland
Decentraland NFTはDecentralandの世界における土地の区画を表し、所有者はその土地を好きなように使用することができます。
Decentralandが不動産ブローカーとなり、グローバルなネットワークで共有された仮想世界を生成することが基本的な目的です。
多くの投資家がメタバースの自分の区画を手に入れるために参入しています。
⑦CloneX
RTFKTとMurakamiが作成した2万個のアバターコレクションです。
Clone Xは、メタバースとファッションを「Forge」で融合させ、NFTを現実世界の収集品に変えています。
このNFTコレクションは、発売時の混乱にもかかわらず、高い人気を保ち、OpenSeaでは23万ETH近い取引量を記録しています。
所有者はRTFKTのコミュニティやイベントにアクセスすることができます。
⑧Moonbirds(ムーンバーズ)
2.5ETHで鋳造された10,000個の8ビットフクロウの議会は、ミントとしては高価だと思われていましたが、その床値は急速に上昇しました。Proof Collectiveによって作られたMoonbirdsプロジェクトは、実用性を押し上げ、Proof Collectiveへのアクセスポイントとなっています。
オーナーになると、プライベートクラブの会員になれるほか、Proofの今後のプロジェクトにアクセスできるようになります。
Moonbirdsのユニークな特徴は、ネスティングというステーキングに似たコンセプトで、投資家が保有すればするほど、各Moonbirdの効力が増していく仕組みになっています。
⑨Flyfish Club(フライフィッシュクラブ)
NFT技術の有力な支持者であるGary Vaynerchukが率いるFlyfish Clubは、プライベートダイニング・クラブの会員制トークンです。会員になると、マグロや寿司の写真3,035枚を収集できます。
さらに、所有者は、ニューヨークにある会員制のダイニング施設「Flyfish Club」に独占的にアクセスすることができます。
この種のものとしては初めてで、古くからある原理（会員制のダイニング・クラブ）に新しいアプリケーション（NFT）を適用したものです。
興味深いことに、このトークンはリースすることができ、投資家は長期的な評価と収益を得る可能性を得ることができるのです。
⑩Doodles(ドードル)
エヴァン・キースト、スコット・マーティン、ジョーダン・カストロによって立ち上げられた、鮮やかなパステルカラーのキャラクター・コレクションです。
10,000のユニークな画像には何百ものバリエーションがあり、これらの活気あるPFPは、所有者にコミュニティ主導の機能に対する投票権を与えています。
Doodleの所有権は1票となり、Doodlesプロジェクト全体は、大規模なDAOとして解釈することができます。
⑪イーサリアムネームサービス(ENS)
技術的にはNFTコレクションではありませんが、NFT技術の実用的なアプリケーションであり、将来性のあるプロジェクトです。
ENSは大量に増加し、このプロトコルは、ユーザーが典型的なブロックチェーンアドレスに人に優しいドメイン名を登録することを可能にするネーミングサービスです。
このプロセスは、将来の分散型ウェブを一般ユーザーにとってより分かりやすく、消化しやすいものにし、この利便性は大量採用を促進する上で不可欠となるでしょう。
まとめ
2022年の弱気相場はデジタル資産分野でも顕著であり、OpenSeaのような大規模なマーケットプレイスでさえも取引量がかなり減少しているのが見受けられます。
ブロックチェーン分析会社であるNansenは、オンチェーンデータと数百万のウォレットアドレスを活用し、暗号空間に対するより深い洞察を提供しています。
このような弱気な時代には、スマートウォレットの活動を追跡することが照明となります。
これらのウォレットはオンチェーンでの最高のNFTトレーダーであり、これらのウォレットが何を鋳造、販売、または購入しているかを見ることで、異なる視点を得ることができます。
スマートマネーウォレットは上記のプロジェクトの多くを鋳造し、他を凌駕するマーケットアルファを求める投資家のために、ナンセンはこの情報の非対称性を容易にするダッシュボードを提供しています。
